開発ストーリー
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Umamiéの前身、Aging Booster

Aging Booster装置
「鮮度の維持」と「じっくり寝かせたうま味」が共存する。そんな「ありえない」が実現した革新的な厨房機器「Umamié」。
その前身となる「Aging Booster」を様々な料理のプロに使っていただく中で、いくつかの課題と、想像を超える可能性が見出されました。「Aging Booster」の課題を改善し、新たに誕生したのが「Umamié」です。
Umamié装置

Aging Boosterの開発

四国計測工業では、30年以上前からマイクロ波を利用した装置の開発に取り組んでおり、企業や大学研究室向けに製品開発を行ってきました。
長年培ったその技術を別の分野に応用できないか模索する中、マイクロ波を利用することで、当時巷で話題になり始めていた「熟成肉」を作れるのではないかと思いついたのが製品開発の始まりでした。2017年に開発に着手し、食材に均一にマイクロ波をあてて熟成を促進させることや、食材が腐敗しないように適切に食品表面の温度をコントロールするための試行錯誤を繰り返し、約3年かけて「Umamié」の前身となる「Aging Booster」を開発しました。
Aging Booster装置

Aging Booster効果のあらたな発見

従来の冷蔵庫や熟成庫では成しえなかっ“鮮度を保ったまま、うま味を増進させる革新的な装置の名は、少しずつ料理のプロの中で伝わっていきました。様々な一流料理人が実際に装置を使う中で、この装置は牛肉のみならず様々な食材に対しうま味を増進させる効果があることが分かりました。マイクロ波を照射することで、食材のたんぱく質分解を促進し、うま味成分であるアミノ酸を増進させるだけでなく、食材の余分な水分を内部から脱水できる効果があり、それにより食材のうま味が凝縮されるのです。例えば魚であれば、新鮮なコリコリとした食感を残しつつ、不要な水分による臭みを抑え、うま味を凝縮することができます。乳製品は舌触りが滑らかになり、風味も向上します。また、生ハムなどの塩味のカドが取れまろやかになる、野菜のうま味を凝縮する等の効果が得られることも分かりました。
 
 
 
 
肉
魚
乳製品
生ハム
野菜

料理界での広がり

装置の素晴らしさに驚いた料理人がまた別の料理人に紹介するなど、「Aging Booster」の名は口コミで伝わり、現在ではアジアのベストレストラン2024で2位に輝いた「フロリレージュ」や、400年の歴史を持つ京都屈指の老舗料亭「瓢亭」でも同店の料理に欠かせない装置として愛用されています。
フロリレージュ:川手寛康シェフ
フロリレージュ:川手寛康シェフ
フロリレージュ:ジビエ料理
フロリレージュ
川手 寛康 シェフ
 
 
 
 
瓢亭:高橋義弘氏
瓢亭:高橋義弘氏
瓢亭:京料理
瓢亭
高橋 義弘 氏
 
 
 
 
当初は肉の熟成機として開発された装置が、本格フレンチや日本料理店でも高く評価されているのは、この装置が様々な食材に応用でき、その食材のうま味や食感などのポテンシャルを最大限に高めてくれる、これまでにない革新的な装置だからと言えます。

Umamiéの誕生

現在では、「Aging Booster」は販売終了となり、大型化により処理量が増え、タッチパネルの採用により操作性が向上するなどパワーアップした「Umamié」が誕生しました。「Umamié」の製品名の元となった、第五の味覚をあらわす「UMAMI」という言葉は、日本発の国際語として今では世界共通語となりました。古くから昆布や鰹節な“うま味へのなじみが深い日本で生まれた「Umamié」は、これまでにない革新的な装置として、料理界の新たな扉を開くと確信しています。
 
 
Umamiéロゴ
Umamié装置
四国計測工業株式会社