近年、和食店では自家製カラスミを作って供することがステータスとなっている。イタリアンやフレンチ、高級な地酒居酒屋などでも、カラスミ作りの模様をインスタなどSNSにアップして、集客につなげていることが多い。ぷっくりしたボラ子を丁寧に血抜きし、塩漬け・塩抜きをして、乾燥させていくという工程のすべてが絵になり、完成品を高く提供できるということが背景にあるだろう。イタリアンであれば、ほぐしたカラスミを絡めたスパゲッティのおいしさは素晴らしいものがある。小川シェフが、Umamiéの前身であるエイジングブースターの頃からカラスミ作りに活用していたのも頷ける。
ただ、ここ最近のカラスミ作りはそのコストの高さゆえ、誰もが手軽に挑戦できるものではなくなりつつある。原料のボラ子は高騰しており、それほど大きくないものでもキロあたり1万円から1.5万円、大から特大サイズだと、キロあたり3万円から5万円以上になることも珍しくない。伝統的な製法では、2週間の乾燥工程中にカビや腐敗を発生させれば、仕入価格はすべて損失となってしまう。
「それを変革するのがUmamiéなんですよ。鮮度を保持したまま速やかに水分を抜いていくというのが、Umamiéの得意技なんですから! 今、自前でカラスミを作るのが当たり前になってますけど、原料のボラ子が今、めちゃくちゃ高いんですよ。そんな高価な素材を2週間もかけて外で干すのは、正直リスクでしかないです。もし失敗したら、原価だけでも大赤字ですからね、、、その点、Umamiéなら2~3日の処理で完璧に仕上がる。何よりも、失敗の不安から解放されるのが料理人として一番のメリットですね。」
(小川シェフ)
そう言って、出してくれたのがこの黄金色に輝くような、美しいカラスミだ。
Umamiéの設定:
庫内温度 20℃ / 風量 強 / 時間 約2~3日
「見てください、この色! 綺麗でしょ? これ、ニュージーランド産のボラ子なんですよ。国産こそナンバーワンという考え方は僕にはなくて、海外産でも旨いものは旨いと思ってます。ボラの卵も国産は高騰していますけど、こういう輸入で買いやすい素材をUmamiéで仕上げれば、最高級のカラスミに引けを取らない。素材の良し悪しを見極めて、最新の技術でその価値をさらに引き上げる。これこそが、今の時代の料理人の役割なんじゃないかなって思いますね」
(小川シェフ)
このカラスミの素晴らしいのは色だけではない。口にして最も驚いたのは、そのクリアな味わいだ。通常の製法で仕上げる時、カラスミに雑味や特有の干物っぽい風味がつくことがある。それがまた味わいになることもあるのだが、、、Umamié処理で作ったカラスミには、そうした雑味につながるものがほぼなく、とても綺麗な味と香りに仕上がっているのだ。カラスミ臭ともいえるものが少ないので、これも料理素材としてさまざまなものに合わせることができると言える。
もうひとつ、小川シェフが提案してくれたのが、北海道産の「たらこ」を使ったカラスミだ。
「これ、全部で1900円程度で仕入れました。これをタラコスパゲッティにするだけじゃなくて、カラスミにしてしまうということが、Umamiéでできるんです。」
(小川シェフ)
なんと、タラコのカラスミである。断面をみると脱水が進んでいるのがわかる。口にして、また驚いた。脱水が進んで焼きタラコに近くなっていると思いきや、生の食感のまま脱水されているという不思議な状態だ。もちろん、味わいはギュッと凝縮されている。これはさまざまな料理に使えるのではないか。
「このカラスミを贅沢に使って、最高のタラコスパを作ることができるんです。 完璧にカラスミに仕上がってるので、パスタに絡めた時の香りと旨みが凄いことになりますよ。生の状態の良さと、脱水された濃厚な旨みが共存してる。普通の乾燥カラスミじゃ出せない、Umamié特有の質感を活かした一皿だと思うんです。」
(小川シェフ)
そう言って出してくれたのがこの一皿だ。
塩乾品特有の風味に負けない中太麺に、ほぐしたタラコカラスミがまとわりついて、実においしいスパゲッティであった。生とは違い、旨味が凝縮しているので、それほど量を使わなくても、味わいの濃さを楽しむことができる。わずか1,900円程度のコストで仕込まれたタラコがUmamiéの力で高級食材に匹敵する逸品へと変貌を遂げている。伝統をアップデートするとはこういうことか、と痛感させられた。
Umamiéは、風乾の工程をわずか2~3日に短縮し、食材の芯の水分を抜くマイクロ波の技術で失敗のリスクを最小限に抑えることができる。さらに、高価なボラ子だけでなく、サワラやタラコといった安価な素材でも絶品の価値を創出できる。自家製カラスミに安全に取り組みたいのであれば、Umamiéの活用を考えたらよい、ということである。